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【世界のホットドリンクレシピ3選】おうちカフェで旅気分を味わおう

公開:2021.02.21

【世界のホットドリンクレシピ3選】おうちカフェで旅気分を味わおう

寒い夜に飲む温かいドリンクの美味しさは万国共通。日本では甘酒や葛湯が有名どころですが、世界でもそれぞれの国に愛されているホットドリンクがあります。今回はロシア、ベラルーシ、フィンランドのホットドリンクをご紹介します。

ロシアの「スビテン」

スビテン

蜂蜜が香るスビテンとは?

毎年厳しい寒さに包まれるロシアでは身体を温める飲み物が愛されています。ウォッカが代表的ですが、ノンアルコール飲料というくくりではロシア紅茶も有名ですね。大きな湯沸かし器「サモワール」は、ロシアの食文化を象徴するアイテムのひとつと言えます。

しかし実は紅茶よりも古くから愛されていたホットドリンクがありました。それが「スビテン」です。おもにお湯、ハチミツ、ハーブやスパイス、ジャムから作られます。味も作り方もバリエーションが非常に豊かです。昔は健康増進や風邪予防のために飲まれる、薬湯のような存在でした。
ハーブやスパイスの材料としては、生姜やシナモン、ナツメグ、チリペッパー、クローブ、カルダモンなどさまざまです。日本ではお菓子やカレー、ハンバーグなどによく使われるスパイスが登場します。フレッシュなミントの葉を添えることもあります。
ジャムはストロベリーやブラックベリーなどのベリー類が人気ですが、ドライフルーツや果物のシロップ漬けを使ってもOKです。

作り方は、ひとつの鍋にすべての材料を入れて煮立てて作る方法もあれば、ハチミツ以外の材料でベースを作り、カップに注いでからハチミツを加える場合もあります。もともとはノンアルコールドリンクですが、赤ワインと合わせてホットワインのように楽しむ人も。夏に冷やして飲むこともあるなど、とても自由度の高い飲み物と言えます。

スビテンの作り方

「お湯+ハチミツ+好みのスパイス数種類+好みのジャム」が基本です。ぜひおうちで常備しているスパイス類を使って、自分好みのスビテンを作ってみてください。

<スビテンのレシピ>(2~3杯分)
◆材料
・水:480ml
・ハチミツ:大さじ1と1/2
・生姜:薄切り2枚
・クローブ(ホール):小さじ1/2
・ナツメグ(パウダー):お好みで
・シナモン(パウダー):お好みで
・チリペッパー:お好みで
・ジャム:適量
・ミントの葉:お好みで

◆作り方
1.小さな鍋に水、ハチミツ、生姜を加え、弱めの中火で煮立てる。

2.好みのスパイスを加える。チリペッパーはからくなりすぎないよう慎重に。

3.温まって香りが十分出たら生姜の薄切りを取り除き、クローブが入らないよう茶こしで濾しながらカップにそそぐ。

4.好みの甘さになるまでジャムを加え、ミントの葉を飾って完成。

ベラルーシの「ゴゴリッ・モゴリッ」

ゴゴリッ・モゴリッ

不思議な響きのミルクセーキ

「ゴゴリッ・モゴリッ」はベラルーシ生まれのホットドリンクです。ベラルーシはロシアとポーランドの間に位置する国で、1990年にソビエト連邦から独立を宣言した歴史を持ちます。アイスホッケーが盛んです。
近隣地域と同じく冬の寒さが非常に厳しいベラルーシでは、「ゴゴリッ・モゴリッ」と呼ばれるホットミルクセーキが愛されてきました。ミルクセーキと言えば、日本では氷が混ざった冷たい飲み物というイメージが強いので、ホットで飲むのはなんだか不思議ですね。

「ゴゴリッ・モゴリッ」は牛乳をベースに、バターや卵黄、ハチミツ、レモン果汁などを加えて作ります。脂肪分を豊富に含んだリッチな味わいが特徴です。一説によれば「ゴゴリッ・モゴリッ」という不思議な名前は、とろりと濃厚なこのドリンクをスプーンでかき混ぜる時の重たい感触を表したものとも言われています。

ゴゴリッ・モゴリッの作り方

材料はシンプルですが、沸騰させると牛乳のタンパク質が固まって分離してしまうことがあるので注意しましょう。また、レモンには牛乳を凝固させる作用があるので、ふたつを合わせたら手早くかき混ぜるのがポイントです。

<ゴゴリッ・モゴリッのレシピ>(1杯分)
◆材料
・牛乳:150ml
・ハチミツ:大さじ1
・卵黄:1個分
・レモン果汁:30ml
・バター:ティースプーン1杯程度

◆作り方
1.卵を割って卵黄だけをマグカップに取り分け、ハチミツを加えてスプーンでよく混ぜ合わせる。

2.小さな鍋に牛乳を入れて弱火にかけ、沸騰させないように温める。レモン果汁を入れて手早くかき混ぜる。

3.鍋の中身をマグカップに注ぎ、さらによく混ぜ合わせる。バターを添えて完成。

フィンランドの「グロッギ」

フィンランドのグロッギ

北欧のホットワイン

「グロッギ」はフィンランドで愛飲されているホットワインです。1年の半分近くを冬が占めていて、北部では1日を通じて太陽がほとんど上らない極夜が1~2ヶ月も続きます。そんなフィンランドでクリスマスシーズンによく飲まれているのが「グロッギ」です。「Glögi」と綴りますが、デンマークやスウェーデンでも「Glogg」として広がっています。

赤ワインをベースに、スパイスやドライフルーツ、ナッツを入れて作ります。アルコール入りかノンアルコールかは作り方によってまちまちです。あえてアルコール度数を高く保たせたまま飲む場合もあります。身体を温めるという意味ではいいかもしれませんね。アルコールは鍋で材料を煮立てる過程である程度抜けていくので、お酒がさほど飲めない人でも楽しめます。
ただしアルコールがまったく飲めない人や、未成年者が飲む可能性がある場合は、赤ワイン以外の材料で作ることをおすすめします。100%果汁のグレープジュースや、カシスやクランベリーなどのベリー系のジュース、アップルジュースで作ると良いでしょう。

グロッギの作り方

赤ワインをベースにする場合は砂糖(またはハチミツ)で甘さを加えますが、ジュースがベースの場合は甘くなりすぎるため、加減するか無しで作ってください。

<グロッギのレシピ>
◆材料
・赤ワイン:400ml
・水:大さじ1
・砂糖(またはハチミツ):大さじ2
・スターアニス:1個
・シナモンスティック:4cmほど
・クローブ(ホール):4粒
・オレンジピール(生の薄切りでもOK):適量

●トッピング用
・レーズン:適量
・スライスアーモンド:小さじ1

◆作り方
1.赤ワイン、水、スパイス類を小さな鍋に入れて中火で熱し、沸騰したら火を止めて10~15分置く。

2.鍋にオレンジと砂糖を加えて再度火にかけ、好きな程度にアルコールが飛んだら火を止める。

3.カップに注ぎ入れ、レーズンとスライスアーモンドを添えて完成。

まとめ

寒い冬の夜はもちろんのこと、春が近づいてもまだまだ夜は冷え込みがちです。厳寒の国々には、冷えから身体を守ってくれる文化が豊かに育っており、ホットドリンクもそのひとつ。身近な食材や、スーパーのスパイスコーナーや製菓コーナーに売られている材料が多いので、好みに合わせながら試してみてくださいね。


ライター

てんむす

大阪府生まれ京都府在住。生き物と食べ物が好き。2019年に行ったドイツ旅行で大きな博物館とおいしいグミに感激し、ドイツ語を勉強中です。

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