今回取材で伺ったのはJR「梅小路京都西駅」より徒歩約5分、閑静な住宅街の角地に佇む『蜂蜜カフェWATCH YOUR HEAD（ハチミツカフェ ウォッチユアヘッド）』です。
可愛さとレトロさが融合した町家空間
風情のある京町家を青緑色の美しいタイルが彩る和モダンな外観は、界隈でもひと際目を引きます。ワクワクしながら引き戸を開けると、木の温もりとレトロなタイルが調和した可愛い空間が現れます。
こちらの建築物は、記録に残っているもので築約80年だとか。つまりそれ以上の歴史があり、以前は町のタバコ屋さんとして営業されていたそうです。
店内の奥へ続く入口の天井は低く、お客さんが頭を打たないようにタペストリーで目立たせる工夫が。店名の「頭上に気を付けて／WATCH YOUR HEAD」は、ここから付けたそうです。なんとも遊び心を感じるネーミングですね。
蜂蜜好きが高じてはじめた“趣味の店”
蜂蜜カフェというコンセプトを持ったこちらは、蜂蜜の会社で働いていた経歴を持つ店主の井村美里さんが2019年2月にオープンしたお店。
「趣味の店なので、ゆるめに営業しています」という言葉の通り、いい意味で力が抜けた雰囲気は魅力のひとつです。井村さんの気さくなキャラクター、適度な距離感のサービスで、初めてでも心地いい時間を過ごすことができます。
現在はドリンクと焼き菓子をメインに、蜂蜜のポテンシャルを追求したメニューが並びます。
焼き菓子には、冬でも結晶しにくいハンガリー産アカシアの生蜜を、ドリンク類にはオーガニックハニーの百花蜜をメインに使い分けているそうです。また「バナナには香りやコクの強い蜂蜜を合わせるなど、蜂蜜と素材の両方の味や魅力が活きるように試行錯誤している」というお話など、非常に興味深かったです。
さらに同店では、蜂蜜以外の甘味料は甜菜糖やキビ砂糖を、また国産の小麦やオーガニックの素材などをできるだけ使うように心がけておられます。蜂蜜の優しい甘さに加えて体に優しい素材のおかげで、心と体を包み込むような優しい味わいになるのでしょうね。
ドリンクと焼き菓子でまったり時間
カウンターのみのこじんまりした店内では、焼きあがったばかりのマフィンや蜂蜜入りドリンクを楽しむことができます。マフィンやスコーンを注文するとドリンクが100円引きになるので嬉しいですね。
午前中に訪れた取材時には、「アップルバニラ」（356円）と「抹茶と黒豆の甘納豆」（367円）の2種のマフィンと、砂糖不使用という甘さ控えめな「全粒粉のお食事スコーン」（194円）がショーケースに。
内容は日によって変わりますが、今回はいかにも京都らしい組み合わせの「抹茶と黒豆の甘納豆」を。濃厚な宇治の抹茶に丹波の黒豆、ワッフルシュガーのガリッとした歯応えが一度に楽しめる一品です。もちろん甘さは蜂蜜がメインの優しい味。
ドリンクは「ハニーカプチーノ」（518円）や「ハニーカフェモカ」（583円）、蜂蜜を加えたミルクティーの「キャンブリックティー」（486円）など、蜂蜜カフェならではのラインアップです。
これらのコーヒー系のドリンクに使われるコーヒーをはじめ、蜂蜜、紅茶の茶葉、ゆずにいたるまで全て有機栽培で育てられたものを使われています。
マフィンの焼き上がり時間は店頭に
扉の隣に掛けられているこちらは、一日のマフィン焼き上がり時間。焼き上がったばかりの焼き菓子や、時間ごとのスケジュールを店の外からチェックすることができますよ。
テイクアウトもOK！
焼き菓子はもちろん、ドリンクはホットもアイスもテイクアウトが可能です。徒歩圏内には『京都水族館』を有する『梅小路公園』もあるので、天気の良い日にはマフィンとドリンクを買って出かけるのもいいですね。
最後に
「予想以上にマフィンや焼き菓子が好評になってしまいました！」と笑顔の店主・井村さん。「本来は蜂蜜の魅力を知ってもらいたくてオープンした“蜂蜜カフェ”なので、これからはスイーツに絞らず、モーニングやランチメニューなどをはじめるかもしれません」ともおっしゃっていました。
厳選した蜂蜜や、質にこだわった素材で丁寧に作る焼き菓子はすでに人気ですが、蜂蜜を使ったお食事メニューとは、ますます期待が高まりますね。
●蜂蜜が好き
●『梅小路公園』界隈でカフェを探している
●町家カフェでゆっくり過ごしたい
そんな方はぜひ足を運んでみてください！
Writer：榎田 京
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。
