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腰痛改善に効果的!オフィスでも簡単にできるストレッチと予防法

2020.12.14

腰痛改善に効果的!オフィスでも簡単にできるストレッチと予防法

多くの人が悩まされている腰痛。痛い部分だけを揉んでいても、腰痛はなかなか改善していきません。今回は、オフィスでもこっそりできる腰痛解消に効果的なストレッチを理学療法士が紹介します。

「長く座っていると腰が疲れてくる」、「腰痛で屈むのがつらい」、このような悩みを抱えてはいませんか。多くの人が悩まされている腰痛ですが、痛い部分を揉んだり、シップを貼ったりしているだけではなかなか良くはなっていきません。
では、どのようにすれば腰痛を改善できるのでしょうか。

今回は、オフィスでも簡単に行える腰痛解消に効果的なストレッチを、理学療法士の専門的な視点から紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

腰痛に関係する3つの要素

腰痛は何らかの負担が腰にかかっていることが原因で生じるのですが、主に以下の3つの要素が関係しています。

【1】長時間の座位

座っている姿勢は、一見楽に見えるかもしれませんが、実は腰への負担が大きいのをご存じでしょうか。

人間の腰への負担
引用:NACHEMSON A :THE LUMBAR SPAIN.AN ORTHOPAEDIC CHALLENGE.SPAIN 1:59-71,1976

この図は、スウェーデンの整形外科医師であるナッケムソンが1976年に報告した研究結果で、腰にある椎間板(ついかんばん:骨と骨の間にある軟骨のような組織)にかかる負担を数値で表したものです。左から3番目の立っている姿勢負担は、100となっています。
それを基準とすると、座っている姿勢は立っている姿勢よりも負担が大きく、さらに前屈み座位、荷物を持った前屈み座位となると負担が大きくなることがわかっています。
そのため、デスクワークで長時間座ったまま作業をすることは、日常的に腰に負担をかけてしまっていることになるのです。

【2】股関節の硬さ

骨盤と大腿骨(太ももの骨)で構成される関節を股関節といいます。
股関節は、動作において腰と深い関わりがあり、お互いが連動して動く必要があります。
例えば、顔を洗ったり、床のものを拾ったりするときにする、前屈という動き。前屈は腰だけでなく、股関節も一緒に曲がることによって動作が可能となっています。
前屈の動きに10の負担がかかるとすると、腰で5、股関節で5と、両者に力を分散させれば負担は小さく済むでしょう。
ですが、股関節が硬くて動かないと、2の力しか分散できなくなり、8の負担が腰にかかってしまうことになります。
このように股関節の硬さは、結果的に腰に負担をかけてしまうのです。

【3】体幹筋肉の働きが悪い

体幹とは体の胴体部分のことをいい、背骨を安定させるための筋肉が複数存在している部分になります。
これらの筋肉はインナーマッスルと呼ばれ、特に、お腹の深部にある「腹横筋(ふくおうきん)」と、背骨の内側にある「多裂筋(たれつきん)」の働きが重要です。
腹横筋と多裂筋は、背骨を安定させて腰にかかる負担を軽減させる働きがあるため、弱ってしまうと腰が不安定になり、腰痛の原因となります。

腰痛になりやすい動作の特徴

日常生活の何気ない動作や癖によっても腰痛を引き起こすことがあります。
どのようなものがあるのか具体的に見ていきましょう。

【1】足を組む癖がある

足を組む癖がある

座っているときに足を組むと、骨盤の高さに左右差ができたり、腰が捻れたりするため、腰に負担がかかってしまいます。また、股関節の動きも悪くしてしまうため、足を組む癖がある人は注意が必要です。

【2】姿勢が悪い

姿勢が悪い

悪い姿勢で長時間デスクワークをしている人も腰痛になりやすいでしょう。特に、骨盤が後ろに倒れて背骨全体が丸まってしまう姿勢や、どちらかに体が傾いている姿勢は注意が必要です。

背骨が真っ直ぐ、骨盤がしっかり起きている姿勢が理想的です。

【3】屈むときに腰だけで曲げてしまう

屈むときに腰だけで曲げてしまう

床のものを拾うときや前屈するときに、写真のように腰だけで屈む癖がある人。このような癖のある人は、屈むたびに腰に負担をかけてしまっています。

膝や股関節を曲げることで腰の負担を軽減

このように膝や股関節を曲げることで腰の負担を軽減させることが可能です。

腰痛解消に効果的なストレッチ・エクササイズ

腰痛解消にはどのような運動が効果的なのでしょうか。
ポイントとしては、股関節周りにある筋肉を柔らかくすること、背骨全体を柔軟に動かすことが挙げられます。オフィスでも簡単にできる具体的な方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

臀部(でんぶ)のストレッチ

股関節の後ろにある、臀部の筋肉をストレッチします。

臀部(でんぶ)のストレッチ

椅子に座った状態で、写真のように足を組みます。この状態から体を前傾させて、臀部が伸びていることを感じながら、20〜30秒ゆっくりとストレッチします。

背中が丸まらないように行う

この時、背中が丸まらないように行うことがポイントです。
足を組み替えて、反対側も同様に行います。

背骨ストレッチ

背骨ストレッチ

(1)頭の後ろで手を組みます。胸をはり、肘を外に開くようにして背骨を伸ばしていきます。伸ばした状態を5〜10秒キープします。この時、頭のてっぺんを天井に向かって伸ばすことがポイントです。

背骨ストレッチ

(2)次におへそを覗くようにして、肘と肘をくっつけ、背骨全体を丸めていきます。丸めた状態を5〜10秒キープします。

(1)〜(2)を5回繰り返します。

骨盤体操

骨盤体操

(1)座った状態で、おへそを上に突き上げるようにして骨盤を前に傾けます。
この状態で3秒キープします。

骨盤体操

(2) (1)とは逆に骨盤を後ろに傾け、背骨全体を丸めていきます。
この状態を3秒キープします。

(1)と(2)を交互に5~10回繰り返します。

太もものストレッチ

最後に紹介するストレッチは立ち姿勢になります。トイレ休憩などのタイミングに行なってみてください。
股関節の前にある、太ももの筋肉をストレッチします。

太もものストレッチ

立った状態で、写真のように足首を持ち、踵をお尻に近づけます。
太ももの前が伸びていることを感じながら、20〜30秒ゆっくりとストレッチします。
この時、上半身は真っ直ぐであることがポイントです。 
反対側も同様に行います。

腰痛改善には、継続した運動と生活における負担軽減が大切

腰痛を改善するためのポイントは、股関節や背骨の運動を継続すること、普段の生活における負担を減らすことです。特に、座り方や屈み方など、普段の何気ない動作が腰痛の原因になっていることがあるので要注意です。
今回紹介した、オフィスでも簡単に行えるストレッチを取り入れて、つらい腰痛を改善していきましょう。


rana

ライター

rana

理学療法士となり12年目。現在は整形外科にて勤務し、腰痛や膝痛などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。webライターとしても活動し、健康、医療分野を中心にこれまで多数の記事を執筆しています。

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