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夏の疲れを持ち越さないセルフケア、秋の「養生法」とは

2020.09.18

夏の疲れを持ち越さないセルフケア、秋の「養生法」とは

照りつける太陽と室内の冷房の温度差、熱射病に気を付けて過ごす夏が終わったと思ったら、あっという間に秋。この時期は体の不調を感じる人も多いかもしれません。そんな季節の変わり目も、昔から伝わるセルフケア「養生法」で健やかに過ごすことができるはず。先人の知恵や工夫をありがたく実践し、魅力いっぱいの秋を存分に楽しみたいですね。

秋の「養生法」で冬に向けての体作りを

秋の養生

養生とは一言で言うと、昔から伝わるセルフケアのこと。
字の通り「生命を養う」こと、そのために体を真の健康へ向けてバランスを整えより良い状態に保つことで、その方法を「養生法」と言います。
養生自体は医学ではありませんが、医療の効果をより効果的に受け取るためのサポートとして養生を見直す人も増えているようです。
もちろん何かがあっても動じない健やかな健康を保つため、病気を防ぐために、慢性的な不調や未病にアプローチしたくて始める人もいるでしょう。

秋の心と体が受けやすい影響

秋の養生

秋は夏の暑さが徐々に和らぎ、空が高く空気は澄み、食べ物が美味しく感じられる季節。
ですが夏の疲れを持ち越してしまうと、冬がはじまると体と心に様々な支障が出てくるかもしれません。今はちょうどその間の時期、養生として大切なのは夏の疲れを癒し、冬への備えをすること、そのバランスを整えることではないでしょうか。

秋と関係がある臓器は「肺」

中医学的な考え方に、自然界のあらゆる事象を5つに分類して関係性を論じる「五行説」があります。それによると肺は秋に属しているそうです。
中医学では肺は、空気が出入りし触れる場所すべてを含むとのこと。つまり、肺だけではなく鼻や気管支、皮膚などもその一部です。

外気と直接触れ、通り道でもある肺は、その影響を受けやすいのが特徴。なので空気が冷たくなり乾燥しやすい秋には肺の潤いが不足し、セキなどの肺トラブルが起きやすいのです。肌がカサカサしたり痒くなったりという皮膚トラブルに悩まされる人もいるでしょう。

肺と「大腸」も繋がっている

中医学では肺と大腸は経絡で繋がり、その働きにも密接な関係があると言います。
ですから肺の機能が低下すると、大腸の機能も衰えるなどお互いに影響を受けあいます。
例えば便秘が続くとトラブル肌になると、悩む女性も多いと思います。それは大腸内に溜まった毒素が経絡を通して肺に影響し、肺と繋がりのある皮膚にトラブルとして出しているためでしょう。体が繋がり作用し合っているのがよくわかりますね。
お腹の不調を改善し、腸を整える養生を心がけたいものです。

秋には春の3倍、「髪」が抜ける?

秋に入ると急に抜け毛が気になること、ありませんか。
その量は平均的に春の3倍とも言われますが、これは夏の間の過ごし方と密接な関係があるようです。
陰性のものばかり飲み食いし薄着やストレス過多など、体を冷やし過ぎることで、血流を悪化させ毛が抜けるのだとか。
体を温めるものを食べ、体温調整をし、心穏やかに過ごすことが抜け毛対策にもなります。

「汗」のかき過ぎは避けよう

乾燥しやすい季節になるべく避けたいのが、大量に汗をかく運動や長風呂、ホットヨガなど。この時期はそれでなくても潤いが不足しがちです。必要以上に汗をかいて水分や潤いを逃し過ぎないように心がけ、いつも以上に潤いを補うようにしましょう。

秋のセンチメンタルに効くのは

秋の養生

「肺は悲しみの臓器」という表現からわかる通り、肺と繋がりのある感情は悲しみなのです。
秋に寂しさや悲しさを感じやすかったりセンチメンタルになるのは、ある意味自然なこと。ですが決してロマンチックな意味ではなく、原因は肺機能の低下かもしれないと覚えておきましょう。
対策としては、日照時間が短くなってくる秋こそ、日中に太陽をしっかり浴びること。肺を労わる意味でも、森の中など空気が澄んだ落ち着いた場所で深呼吸をしたり、適度な運動をしたり気持ちよく過ごすと良さそうです。
そして少量のスパイスも、気の流れを高めてくれ、悲しさを吹き飛ばしてくれる力になります。もちろん摂り過ぎは厳禁、少量を効果的に取り入れてみて。

秋の恵みで季節の変化を乗り越える

秋の養生

食事の面では、バランスを中庸に整えることが大切。美味しい秋の味覚をいただき体を温め、胃腸の代謝を活発にし、これから訪れる冬に備えておきましょう。

肺を潤す「白い食べ物」

中医学的に里芋、レンコン、大根、梨、白ネギ、ゆりね、銀杏、豆腐、豆乳、白ごま、白きくらげなど色の白い食べ物は、肺を潤す働きがあり、秋に積極的に摂りたい食材です。
ただ、中医学の陰陽論では青、白、緑を「冷色」とされ、白い食べ物も体を冷やす傾向があります。加熱調理をするなど、温かくして食べることを心がけたいですね。

胃腸を元気づけるには

夏の食生活は、秋に向けて胃腸に影響しがちです。そんなときは胃腸の働きを整えたり、消化吸収を助ける食材をたっぷりいただきましょう。消化のよい料理をさらにしっかり噛んで、胃腸を労わってあげましょう。
ぜひ取り入れたい食材はさつまいも、里芋、栗、米、かぼちゃ、にんじん、キノコ類、レンコン、さんま、いわしなど。

体内の潤いを補う秋の果物

秋を代表する果物で、特に肺によいとされているのが梨。肺を潤す働きに長け、咳止め効果もあるというのがその理由です。ただ体を冷やす作用もあるため、特に冷え性の人は食べ過ぎには気を付けて。はちみつを使った梨のコンポートなど、温かいデザートで味わうのもオススメです。

ほかにも同様に秋の味覚で人気の柿にも、肺を潤す作用があります。こちらも体を冷やす作用があるため、栄養を閉じ込めて陰性の力を弱めた「干し柿」だとより良さそうです。

まとめ

秋にできるセルフケア「養生法」をご紹介しました。
この時期は冬に向けて、夏に消耗した「気」を補い、疲労した体を回復する時期。あっという間に過ぎていく季節ですが、しっかりとセルフケア(養生)して冬への体力を蓄えましょう。


榎田京(mia)

ライター

榎田京(mia)

ナチュラルライフ探求ライター/オーガニック料理ソムリエ。旅行誌の広告制作を経て、雑誌広告や編集ページのグルメ記事を主に担当。今は自然に沿った生き方を実践しつつ各媒体で執筆中。海のある暮らしに憧れています。

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