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ドッグランは、愛犬の運動不足解消やストレスを発散するのに適した施設です。しかし、ほかの犬に噛まれた、噛んでしまった、追いかけられた、追いかけまわしてしまったなどのトラブルも耳にします。ドッグランで起こるトラブルの原因は、どのようなことにあるのでしょう。また、ドッグランでトラブルにあった際の対処方法やトラブルを起こさないための方法も知っておきたいですね。
この記事では、愛犬や飼い主、第三者がドッグランを快適に使用するために知っておきたいことをまとめました。
ドッグランで起こりやすいトラブル
ドッグランでは、実際にどのようなトラブルが起こりやすいのでしょう。ここでは、ドッグランで起こりやすいトラブルを紹介します。
犬同士のケンカ
ドッグランのトラブルで一番起こりやすいのが、犬同士のケンカです。ほかの犬とケンカになって噛まれた、噛んでしまったというトラブルが目立ちます。犬の顎の力は小型犬であっても非常に強く、本気で噛みつくと、酷い場合は手術が必要になることがあります。ほかにも、ほかの犬を追いかけまわす、追いかけまわされるといったトラブルも目立ちます。
ヒートによるメスの取り合い
ドッグラン内にヒート中のメス犬がいた場合、メス犬の取り合いになってオス犬同士が激しいケンカを引き起こすトラブルも珍しくありません。ヒート中のメス犬を取り合うケンカは、出血沙汰になる激しいものになることもあります。
▼犬のヒートについては、こちらの記事も参考に!
おもちゃの取り合い
ボールやフリスビーなどのおもちゃは、広い場所で遊ぶのに適しています。しかし、ドッグランはほかの犬もいる公共のスペースですので、おもちゃの取り合いになることは珍しくありません。おもちゃを巡るケンカも、噛みつきの原因となり流血沙汰になることもあります。
飼い主同士のトラブル
ドッグランでは犬同士ではなく、飼い主同士のトラブルも多く聞かれます。犬のケンカの仲裁に入りケガを負ったり、ほかの犬に追いかけられたりしたなどのトラブルで、飼い主同士が口論になる場合もあります。
ドッグランでトラブルが起こる原因
犬を自由に運動させることを目的としているドッグランですが、なぜトラブルが起きてしまうのでしょう。ここでは、ドッグランでトラブルが起こる原因を紹介します。
しつけや社会性が身についていない
ドッグランは、犬をノーリードで自由に遊ばせることができます。犬の運動不足解消やストレス解消をすることができますが、ドッグランを利用するためには、最低限のしつけや社会性が身についてることが原則です。
犬は自由に走り回ることで、興奮状態になりやすく、飼い主の指示に従えない場合は、トラブルの原因に繋がります。ドッグランを利用する際には、クールダウンや目の届く範囲にいてもらう役割のある「おいで」、「まて」、「おすわり」といったしつけは最低限学習させておく必要があります。
また、ドッグランはほかの人や犬と接する場所なので、第三者へ対する正しい対応ができるよう、社会性を身に着けておく必要があります。第三者に吠える、威嚇をする、飛びつく、噛みつくといった問題行動は、社会性が身についていないことが原因している場合があります。犬には子犬期に社会性が身につきやすい社会化期があり、その時期にほかの人や動物との接し方を学習します。しかし、普段から第三者にあまり接触していない場合、してはいけないことの区別を学習できていないため、問題行動を起こしがちです。
犬は元来群れで行動する生き物なので、成犬になってからでも社会性を身につけることは可能です。
飼い主がドッグランのルールを守っていない
公共施設であるドッグランは、施設によって守るべきルールがあります。しかし、残念ながらルールを守らない飼い主もいます。ドッグランのルールは、基本的にほかの犬に勝手に触らない、食べ物やおもちゃを持ち込まない、愛犬から目を離さないなどがあります。「自分が先に来ていた」、「自分はここのドッグランの常連だ」など身勝手な理由から、ルールを無視する飼い主がいると、トラブルが起きてしまいがちです。
ドッグランでトラブルが起きた際の対処方法
ドッグランでトラブルを起こした、もしくはトラブルに巻き込まれた場合は、どのように対処したらよいのでしょう。ここでは、ドッグランでトラブルが起きた際の対処方法を紹介します。
人にケガをさせてしまった場合は適切な応急処置をする
ドッグラン内外に関わらず、相手にケガを負わせてしまった飼い主は、相手に適切な応急処置をすることが、各自治体の「動物の愛護及び管理に関する条例」により義務付けられています。
トラブルが起きた場合は飼い主同士で話し合うのが原則
ドッグランで起きたトラブルは、ドッグランの施設スタッフを通すのではなく、基本的に当事者(飼い主)同士で話し合いをします。
ドッグランでトラブルを回避する方法
ドッグランでトラブルを起こさないためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょう。ここでは、ドッグランでトラブルを回避する方法を紹介します。
ドッグランのルールを守る
ドッグランには施設ごとに決められたルールがあります。ルールには、ほかの犬に勝手に触らない、愛犬から目を離さない、食べ物やおもちゃを持ち込まないなどがあります。ドッグランは自分だけの施設ではなく、公共の場所です。ルールやマナーを守って利用することが、一番重要なトラブル回避方法と言われています。
おやつやおもちゃを持ち込まない
おやつやおもちゃをドッグランに持ち込むと、犬同士が取り合いになるトラブルが発生しやすくなります。ドッグランにはおもちゃやおやつを持ち込まないことが原則です。ノーリードで自由に入りまわることのできる環境で、おもちゃを使いたく気持ちは分かりますが、ドッグランのルールを守ることを優先することが飼い主の義務です。
愛犬から目を離さない
ドッグランを利用する際は、必ず愛犬から目を離さないことが大切です。いくら自分の犬にしつけができていても、ほかの犬が皆そうとは限りません。トラブルが起きそうな際、事前に回避するためにも、飼い主さんは必ず愛犬から目を離さないよう注意しましょう。
しつけや社会性を身に着けておく
ドッグランを利用するには、最低限のしつけや、第三者に対する社会性を身につけさせておくことが必要です。ドッグランでは犬が興奮しやすい傾向にあるため、クールダウンを兼ねた「おいで」、「まて」、「おすわり」などのコマンドは学習させておきましょう。また、ほかの犬や人に対して吠えない、威嚇しない、噛まない、飛びつかないなどの社会性を身に着けておくことも、トラブルを発生させないために重要です。
ヒート中は連れて行かない
ドッグランでは、原則ヒート中の犬を遊ばせてはいけません。ヒート中の犬がいると、オス犬同士が激しいケンカを引き起こしがちです。ヒート期間中はドッグランを利用しないことはもちろん、トラブル回避のために不妊手術を受けるという選択肢もあります。
首輪は外さないようにする
ドッグランに入ったら、すぐにリードを外すのではなく、相性の悪そうな犬はいないか、愛犬が興奮しすぎたりしていないかなどを確認したうえで外すようにしましょう。リードを外した際、首輪は外さないようにしましょう。何かあった際、すぐにリードを装着できる状態を保つことが大切です。
ルールを守ってドッグランでのトラブルを回避しましょう
●ドッグランでは犬同士のケンカやヒート中のメス犬をめぐってのケンカが起こりやすい
●トラブルの原因は犬にしつけや社会性が身についていないことや飼い主がルールを守っていないことなどがあげられる
●トラブルを起こした飼い主は適切な応急処置をすることや、トラブルが起きた際は当事者同士で話し合う必要がある
●トラブルを回避するためには愛犬から目を離さないことやドッグランのルールを守ることが大切
愛犬が自由に走り回ることのできるドッグランは、運動不足解消やストレス発散の場として役立ちます。しかし、一方で犬同士のケンカやルールを守らない飼い主がいることで、トラブルが起こることもあります。
飼い主は自分の愛犬を大切に思うことはもちろんですが、公共の場であることを認知し、ほかの犬や飼い主も楽しく安心に遊べるよう務めましょう。